大久保建佑の雑学ブログ☆

どうもこんにちわ、大久保建佑です☆日々貯めた雑学を書き留めていくブログです♪歴史が多めです。詳しくは→ツイプロ; http://twpf.jp/OkuboZatugaku

【社会学】恋愛と愛の違いとは?エーリッヒフロムの著書「愛するということ」

こんにちは、大久保です。

 

「恋愛と愛の違いを説明してくれ」と聞かれたら、どう答えるか?

 

先週、「ロマンティク・ラブ・イデオロギー」について書いたら、

反響があり、『恋愛にまつわる話が好きなのね〜』と思いました。

 

ということで今回はエーリッヒフロムの著書

「愛するということ」(英題:the art of loving)

について書いていきたいと思います。

 

題名からして、

自己啓発本か恋愛テクニックの本と勘違いしそうですが、

 

ドイツの社会心理学精神分析、哲学の研究者の「愛の哲学」を述べた本

 

です。

そのため非常に難解なので要点を書きたいと思います。

 

 

 

 

「愛する」とは何かと書いた本の3つの要点

       f:id:kensuke_okubo_history:20210911001326j:plain

画像:愛するということ / フロム,エーリッヒ【著】〈Fromm,Erich〉/鈴木 晶【訳】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストアより

 

この本の要点は次の3点です。

 

①『愛』は後天的に身につける技術
  • 英題に”the art of loving”とあるように、フロムは『愛することは技術である』と述べている。
  • 愛するにはまず前提として知識をいれ、練習が必要であると。

つまり、忍耐、努力、修練が必要ということです。

 

②『愛』は真に人間の欲求を満たすものである

フロムは、

  • 見返りを求めない行動「与える」ことこそが「愛する」ことと述べる。
  • 動物的に本能(無意識)に従うフロイト的な考え方でない。
  • 理性的で人間の真の欲求(孤独感の充足)を満足するものである。

と言っています。

 

現代社会での『愛するということ』

フロムは、現代社会で「愛」は誤解されており、「愛する」ことが難しいと述べています。

見返りを求めない「愛」は、資本主義・市場原理の世界では、実践しづらいからです。

だからこそ「愛する」ことが社会全体で実践することに意味があるとしています。

 

動画による要約(『フェルミ漫画大学』より)

↓↓↓↓

www.youtube.com

現代社会で「与える人(Giver)」が成功する「GIVE & TAKE」

     f:id:kensuke_okubo_history:20210911002517j:plain

画像:三笠書房より

 

現代社会で与えることのメリットについて書いた本が

アダム・グラントの「GIVE & TAKE」です。

 

■人は3つのタイプに分けられる:「与える」ことはリスクもある

アダム・グラントは、

現代社会には「与える人(Giver)」・「取る人(Taker)」・「均衡する人(Matcher)」がいると述べています。

 

社会調査の結果、

「与える人(Giver)」がもっとも社会的に成功する

と書いていますが、

 

「取る人(Taker)」に気を付ける必要があるとも書いています。

 

たしかに、

テレビのニュースなんかを見ていると

現代社会で「与える」ことに、リスクはあると感じることが多いですね。

 

動画による要約(『フェルミ漫画大学』より)

↓↓↓↓

www.youtube.com

  

■フロムの考える「与える人」

エーリッヒフロムは、

見返りを求めずに他者にする行動「与える」行為が「愛する」こと

と述べています。

 

フロムは、

「愛する」ことに見返りがあるとすれば、 

『相手を愛すれば、相手も愛で応えてくれると信じるしかできない』

と書いており、

 

より哲学的であることがわかるかと思います。

 

 

感想:『愛する』とは、自由・寛容だと思う

 

「恋愛と愛の違いを説明してくれ」

と聞かれたら、どう答えるだろうか?

 

■「現代的な恋愛」と『愛する』ことは真逆?

エーリッヒフロムの著書、「愛するということ」を読むと

ロマンティックラブイデオロギー的な

「現代的な恋愛」と『愛する』ことは真逆の発想になる

とわかると思います。

 

「現代的な恋愛(ロマンティックラブイデオロギー)」は感情的で短期的、

あるべき論で行動を制限し、受け身な姿勢なのに対し、

 

『愛する』ということは、

より理性的で長期的、能動的で自由や寛容であること

かなと思います。

 

自由や寛容を促す能動的な他者への関わりが、

自身の孤独への充足を満たすことになる

 

ということだと思いました。

 

f:id:kensuke_okubo_history:20210911000434j:plain

 

以上