【社会学】3組に1組が離婚するは本当?
こんにちは、大久保です。
近年、
「3組に1組が離婚する」
と言われていますが、これはどんな数字を根拠にしているのでしょうか?
『感覚的にはそんなに離婚してなくない?』と思うのですが…
「3組に1組が離婚する」の根拠は厚生労働省の2018年の人口動態統計
「3組に1組が離婚する」の根拠は
厚生労働省の2018年の人口動態統計を元にした数字のようです。
2018年の人口動態統計のグラフ以下のようになります。
厚生労働省の資料より
この数字を切り出して計算してみると、
- 婚姻数 59万組
- 離婚数 20.7万組
婚姻数 / 離婚数 = 59万組 / 20.7万組 = 35.08%
となります。
たしかにこの数字をみると「3組に1組が離婚する」のような気がします。
人口動態統計から「3組に1組が離婚する」は言える?
人口動態統計から「3組に1組が離婚する」というのは少し変だと思います。
厚生労働省の2018年の人口動態統計の数字は、
2018年の1年間におけるの婚姻数・離婚数です。
つまり、将来的な離婚予測ではないのですね。
厚生労働省の2018年の人口動態統計から「3組に1組が離婚するものだ」というなら
- 出生数 92.1万組
- 死亡数 136.9万組
から「生まれた子供2人のうち、3人は死ぬものだ」
と言っているようなもので、違和感があります。
「今年生まれた子供と亡くなった方の比は2対3で、全体人口は減っている」
なら、こちらはすっと理解できるかもしれないですね。
これを婚姻数と離婚数にあてはめると、
「今年結婚したカップルと離婚した夫婦の比は3対1で、全体婚姻数は増えている」
というべきですよね。
大久保建佑