【社会学】会社員は専業主婦の伴侶が前提?!会社員が働きやすくするしくみ「ロマンティク・ラブ・イデオロギー」
こんにちは、大久保です。
先日、【twitter】で
「会社員は平日毎日8時間以上働くに専業主婦がいることが前提なんではないか?」
というツイートがあり、話題を呼んだようです。
3億年ぶりに会社員やってみて思ったことなんですけど、平日毎日8~9時間とか働くのって「家で掃除や洗濯などやっておいてくれて夕食を用意して待っていてくれる専業主婦」がいることが前提に作られた仕組みなのではないでしょうか。
— ニカイドウレンジ (@R_Nikaido) September 2, 2021
これは逆で、
『正確には会社員のしくみがあって、その不備をサポートするために専業主婦を作った』
と考えられます。
というのも、
世の中には、会社で多くの人が効果的に働けるようにする仕掛けがたくさんある
からです。
つまり、会社員としての働き方・しくみが”先”です。
専業主婦を増やす社会的な方法として『恋愛観の刷り込み』もそのひとつです。
「ロマンティク・ラブ・イデオロギー」
と言ったりします。社会学に関連する言葉です。
「ロマンティク・ラブ・イデオロギー」は簡単にいうと、
「純愛は素晴らしい(1vs1の夫婦関係が理想)」
ということで、女性の専業主婦化を促す側面もあります。
今回は「ロマンティク・ラブ・イデオロギー」について紹介します。
ロマンティク・ラブ・イデオロギーとは?
Dimitris VetsikasによるPixabayからの画像
■特徴
ロマンティク・ラブ・イデオロギーには次のような特徴があります。
- 結婚の根拠を感情(愛着)とし家同士の結婚を、個人(自由恋愛)にする
- 純愛を推奨し一夫一婦制が崇高であるとする
- 実践として性行為を推奨する
wikiからの抜粋は以下。ロマンチック・ラブ - Wikipedia
恋愛は、本能論では説明できないほど制御の利かない不自然なもので、家と家との間で女性の交換をしあう結婚という家族制度にとっては不要な物と考えられていた。ロマンチック・ラブ・イデオロギーは、人智を越えた恋愛という感情を、結婚によって自然な物として肯定しようとする論理である。
■会社員に「純愛」が勧められる理由
従順な従業員を作るのに都合が良いためと思われます。
- 性行為を推すため、結果的に結婚から安定を求める考えに進みやすい
- 「一夫一婦」や「一生(永遠)」が、終身雇用や年功序列にマッチしやすい
- 土地に制約のある家のつながりが弱くなるため、労働集約に合わせやすい
- 住宅や家庭を持つことで、割と早い段階で仕事を頑張る根拠になる
- 家庭をつくる前提なので女性側が専業主婦になりやすくする
- 純愛の方が組織人としては、トラブルがなくなり都合がよい
(異性トラブルは多大なエネルギーを消費する)
■「純愛」を刷り込む方法
一般的に情報メディアが刷り込みを行うことが多いです。
社会の移動が流動的となった1950年代以降の日本では、映画や音楽などのメディアがイデオロギー装置として恋愛の欲求を鼓舞し、家からの独立を促す根拠としての恋愛を人々の内面に提示した。その結果、お見合い婚が減り、1960年代以降は恋愛結婚が主流となっている[1]。
■実際の方法
主に2パターンあって、
- 純愛を映画、音楽、テレビドラマでなど華やかに描く
- 純愛に反する者を悪者にする
があります。
最近でもワイドショーなどのテレビ番組では、
純愛に反する(特に芸能人の)「不倫」や「不貞行為」「離婚」を
異常に叩く傾向にありますね。
単純にゴシップが好きな人が多いという以外にも、
ロマンティク・ラブ・イデオロギーを推すためと考えると、
芸能人の不倫問題を延々とやる理由にも納得がいくのではないでしょうか。
Vidmir RaicによるPixabayからの画像
■まとめ
・世の中には会社員が働きやすくなる仕組みが多く存在する
・ロマンティク・ラブ・イデオロギーもその一つ
・映画、音楽、テレビドラマなど、深く社会に根ざしている
以上
大久保建佑